感染性陥入爪
✔感染性陥入爪とは
陥入爪が皮膚に食い込み、化膿した状態です。
症状が進むと難治性となり感染性肉芽腫ができます。
感染性肉芽が形成されています。
歩行も痛くてつらい状況が続いていました。
感染性陥入爪が治りにくい原因
1、皮膚を傷つける武器(鋭利な爪)がある
切残した鋭い爪が皮膚に突き刺さる
2、ばい菌の隠れ家がある
感染して爪が浮いてポケットができる
→ 血流が乏しく細菌が繁殖しやすい
→ 細菌の巣ができる
→ さらに細菌が増えて勢力拡大
治療
1)鋭利な爪の切り残し部分を除去し
2)細菌の巣(爪のポケット)をなくすために、浮いた爪をしっかり切除。
→ これでほとんどの感染性陥入爪は治ります。
感染が治癒した後は、陥入爪の治療を行います。
治療例
1)17歳 女性
数年前から左第一趾の周囲が化膿しなおらない。
近くの病院で治療をしていたがよくならず、化膿(感染)が慢性化していました。
どんな状態?
・爪周囲の化膿
爪の両側の皮膚が化膿して炎症を起こし赤く腫れています。
・爪が浮いている
写真左・中:爪の両側が三角に爪床から浮いており、色調が変化しています。
中の写真の点線で示した部分です。
・炎症が爪周囲から爪下に及んでいる
写真右 :化膿し赤く腫れて、浸出液が出ています。
巻き爪変形は軽度です。
爪の一部を除去して1週間
・治療:局所麻酔で浮いた爪の部分を切除
・1週間後 化膿が治まっています
化膿がほぼ沈静化し、炎症も収まってきています。
長期間良くならなかった化膿、炎症が、浮いた爪を除去し1週間で大幅に良くなっています。
感染が長年治癒せず慢性化した原因
・ばい菌が繁殖しやすい湿った密室(爪が爪床から三角にはがれた部分)が
取り除かれなかったことが一番の原因です。
・ばい菌は「三食昼寝付きの暖かい部屋」でせっせと繁殖していたのです。
・ばい菌の住処を取り除いてしまえばすぐに治り始めます。