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上腕骨近位端骨折

   まとめ

◆肩(上腕骨の付け根)の骨折です。

◆発生原因?

 若年者:スポーツや交通外傷などの激しい外傷

 高齢者:転倒などの軽微な外力

◆治療?

 ずれが少ない場合 ➢ 保存治療(手術は行わない治療)

 骨が激しくずれている場合 ➢ 手術になることが多い

以下、詳しく説明

✔どこの骨折?

上腕骨の付け根(肩)の骨折です。

下の図の赤丸で囲んだ部分の骨折です

✔症状:一般的な骨折と同じ

◇腫れ(肩周囲)

◇皮下出血

強い痛み

◇動かすと痛い

✔原因:年代によって受傷原因が異なります。

     高齢者に多い

◇若年者:スポーツや交通事故などの高エネルギー外傷で発症

 

◇幼児期:これらに加え遊具からの転落

  幼少期では通常の骨折ではなく成長軟骨で骨折を起こすことが多い

 

◇高齢者:単純な転倒でも発症

✔診断:画像診断

◇X線:骨折の判断のために必ずX線検査をします

◇CT:詳細な骨折状況を調べるためにCTを撮影することがあります

◇MRI:筋や腱の損傷状況を調べるに、MRI検査を行うことがあります

 

★上腕骨近位端には棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋がついており、受傷時に、これらの筋に骨が引っ張られて上腕骨近位端は最大4つに分かれることがあります。

✔治療:転位(骨片のずれ)の程度によって治療法が変わります。

◇保存治療:転位がわずかな場合は保存治療を行います。

   (保存治療とは手術を行わずに治す治療法です)

  三角巾とバンドで腕を2-4週間固定後、徐々に肩関節を動かします。

 

◇手術:転位が大きい場合は手術を行います。

  骨のずれを直して骨片を金属等で固定します。

  用いる金属は髄内釘とプレートがあります。

   髄内釘は骨の中に太い金属の棒を入れてネジで固定します。

   プレートは骨の表面に沿わせてネジで固定します。

4パート骨折です。

​上腕近位が大結節、小結節、骨頭関節部、骨幹端の4つのパートにわかれています。

転位している骨を整復し、

プレートで固定しました。

小切開でプレートを滑らすように入れて骨を固定しました。

2パート骨折です。

​転位が軽度ですので

三角巾+バンド固定を2週間、

さらに三角巾で2週間固定しました。

受傷後8週間の時点で骨癒合が得れれております。

3パート骨折です。

大結節、骨頭、骨幹端に

分かれております

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